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一人の認知が、星を動かす

一人の認知が変われば、星が動く。

アニメも、瞑想も、発酵も——日本文化は認知を書き換える技術だった。

日本のアニメやマンガは、なぜ国境を越えて人の生き方を変えるのか。その答えは「認知科学コーチング」にあった。本書は、日本文化が持つ「心を動かす力」の正体を認知科学コーチングで解き明かし、それを戦略的に設計することで、日本が世界の「惑星コーチ」になる道筋を描く。個人の心の変容から、クールジャパンの未来像まで。認知科学コーチング×日本文化という、かつてない切り口の一冊。

この本は何か

サミットで、朝会で、社内報で。僕がずっと語り続けてきたことがある。日本の文化やIPには、人の認知を変え、世界を動かす力がある。Vponはその力をデータとテクノロジーで解き放つ会社だ、と。

本書は、その想いのある意味での集大成になった。渡邉賢一さん・佐藤航陽さんの『プラネタリア』に触発されて、「もしも僕が続編を書くなら」という視点で書き始めたものが、いつの間にかVponのミッションとビジョン、そして僕自身の哲学を言語化した一冊になっていた。

自己啓発書ではない。日本文化論でもない。

原著が描いた「惑星規模の思考」を、たった一人の認知の変化から始めて、どうやって星全体に届けるか。その「How」を、認知科学コーチングの技法と日本文化の力を掛け合わせて示す実装の書である。

読み終えると、きっと感じるはずだ。日本のIPと文化が果たすべき役割の大きさを。そして同時に、クールジャパン産業100兆円市場の創造に向けて、もっとやれる、もっとやりたいという衝動を。

一人の心の中の見え方が変わる。
それが行動を変え、物語を生み、共感を広げ、
やがて惑星の風景を変えていく。

目次 原稿構成(26セクション) → note連載(全28回)
第0章 プロローグ(5セクション) #1 〜 #5(5回)
第1章 認知科学コーチング(9セクション) #6 〜 #16(11回)
第2章 日本文化資源とIP(6セクション) #17 〜 #22(6回)
第3章 惑星コーチとしての日本(6セクション) #23 〜 #28(6回)
第0章 プラネタリアは「読んだら終わり」じゃない。実践してこそ意味がある
#1思考のOSをアップデートせよ
セクション1:まず結論:プラネタリアは"惑星思考OS"
惑星思考OSとは何か。なぜ僕たちの思考は古いままなのか
#2認知科学×日本文化──この本の核心仮説
セクション2:認知科学コーチング × 日本文化資源 = プラネタリア思考のインストール
本書の核心:認知科学コーチングと日本文化資源の掛け算
#3自己啓発から「全人類啓発」へ
セクション3:自己啓発から、全人類啓発へ(利他性を"設計"する)
個人の変容を惑星規模の変革へ。利他性の設計
#4読むだけじゃ変わらない──理解→ワーク→実装
セクション4:本書の読み方:理解→ワーク→実装(腹落ちさせて、動く)
knowing that vs knowing how。本書の3ステップ構成
#5原著プラネタリアを「実装」するということ
セクション5:原著(第一部・第二部)とのつなぎ方
渡邉賢一=惑星思考、佐藤航陽=ナラティブ。本書=Howの提示
第1章 認知科学コーチングとは
#6認知科学とは何か──脳の中の「内部表現」
セクション1 前編:定義──認知科学/内部表現/コーチング
認知科学の定義。内部表現(言語・イメージ・身体感覚)
  • 1-1. 認知科学とは/内部表現とは何か
  • 1-2. コーチングとは何か(誤解と本物)
#7本物のコーチングが書き換えるもの
セクション1 後編:認知科学コーチング=未来のOS
  • 1-3. 未来OSとしての認知科学コーチング
#8認知→感情→行動→現実──心のOSの動作原理
セクション2:メカニズム──認知→感情→行動→現実
認知がすべての起点。意識と無意識。ホメオスタシス
  • 2-1. 認知と行動の関係(脳の設計図)
  • 2-2. 意識と無意識の協調
  • 2-3. 現状維持機能(ホメオスタシス)と変化抵抗
#9現状の外側にゴールを置け
セクション3:技法① ゴール設定(現状の外側へ)
WANT TOの壮大ゴール。バランスホイール。抽象度
  • 3-1. WANT TOの壮大ゴール/利他性
  • 3-2. バランスホイール(人生設計)
  • 3-3. ゴールと価値観の抽象度
#10エフィカシー──自分を信じる技術
セクション4 前編:技法② エフィカシー(自己評価の更新)
エフィカシーの定義。自己能力の自己評価
  • 4-1. コーチング=エフィカシーを上げること
  • 4-2. 自己能力の自己評価(セルフ概念の更新)
#11I×V=R──セルフイメージが現実を決める
セクション4 後編:セルフイメージの強化(I×V=R)
イメージ×臨場感=現実。メンタルリハーサル
  • 4-3. セルフイメージの強化(I×V=R)
#12コンフォートゾーンを未来側へ引っ越す
セクション5:技法③ コンフォートゾーン移行
ゴール側へ移す。ホメオスタシスを味方に。言葉の力
  • 5-1. コンフォートゾーンをゴール側へ移す
  • 5-2. ホメオスタシスを"味方"にする
  • 5-3. コンフォートゾーンは言葉が作る
#13言葉が世界を作り直す──ナラティブ操作の技法
セクション6:技法④ 言語と意味の再設計
リフレーミング。メタモデル。認知スクリプト。動機形成
  • 6-1. リフレーミング(意味づけの転換)
  • 6-2. メタモデル(言語の枠組みを書き換える)
  • 6-3. 認知スクリプトとパターンの書き換え
  • 6-4. 動機形成(認知的リソースの設計)
#14ブリーフシステムとスコトーマ──環境が認知を設計する
セクション7:環境設定(ブリーフシステム/スコトーマ)
信念が見える世界を決める。インベント・オン・ザ・ウェイ
  • 7-1. ブリーフシステムとスコトーマ
  • 7-2. インベント・オン・ザ・ウェイ
  • 7-3. ワールドが変わる/環境が変わる/自分が変わる
  • 7-4. セルフコーチングとナラティブの力
#15科学とスピリチュアリティの境界線を引き直す
セクション8:科学とスピリチュアリティの"整理"
「思考は現実化する」の科学的整理。量子力学との関係
  • 8-1. 「引き寄せの法則」を認知科学的に語る
  • 8-2. 量子力学を学ぶとスピリチュアルの解像度が上がる
#161枚のゴールシートが未来をつくる
セクション9:テンプレート──1枚のゴールシートが未来を作る
抽象度軸と未来軸。逆算思考。縁起に感謝する
  • 9-1. 抽象度軸と未来軸
  • 9-2. 全てはゴールから:逆算思考
  • 9-3. 縁起に感謝する
第2章 日本文化資源とプラネタリアコーチングIP
#17文化は人類の天然資源である
セクション1:定義:文化=人類の天然資源(物語資本)
文化は天然資源。物語資本(ナラティブ想像力)
  • 1-1. 文化は人類の天然資源
  • 1-2. 物語資本とは何か
#18和・間・空──日本的精神性という共感の設計思想
セクション2:日本的精神性(和・間・空)=共感の設計思想
神道的自然観。縄文アニミズム。日常性と神話性の両立
  • 2-1. 神道的自然観
  • 2-2. 縄文アニミズムと霊性
  • 2-3. 日常性と神話性の両立("世界観"の持続)
#19SBNRの時代──宗教未満・精神性以上を求める世界
セクション3:SBNRが求める"宗教未満・精神性以上"
SBNRの急増。日本文化が提供できる「間」。精神性の輸出
  • 3-1. SBNRの増加と特徴
  • 3-2. 日本文化が提供できる「間」としての精神性
  • 3-3. 精神性を輸出するクールジャパン
#20IPトランスフォーメーション──物語を戦略資産に変える
セクション4:技法:IPとIR(IPトランスフォーメーション)
アニメ・マンガ・ゲーム。伝統工芸・地域資源。コーチングIPの設計条件
  • 4-1. アニメ・マンガ・ゲーム/J-POP
  • 4-2. 伝統工芸・地域資源・祭り
  • 4-3. "コーチングIP"としての設計条件
#21クールジャパンDX──共感OSの輸出戦略
セクション5:クールジャパン戦略の再定義→クールジャパンDXへ
"人気戦略"から"共感OSの設計"へ。ラグジュアリー×日本の精神性
  • 5-1. クールジャパンを"共感OSの設計"へ
  • 5-2. クールジャパンDX(データ×物語×体験)
  • 5-3. ラグジュアリーブランドが日本とコラボする理由
#22文化は心の盾になる──認知的レジリエンスの時代
セクション6:認知戦と防衛:文化が誤認を防ぐ「認知的レジリエンス」になる
認知戦とは。文化が"誤認耐性"に。ソフトパワーの両輪
  • 6-1. 認知戦(Cognitive Warfare)とは
  • 6-2. 文化・信頼・共感の蓄積が"誤認耐性"になる
  • 6-3. ソフトパワーを「防衛」と「協調」の両輪にする
第3章 日本が果たすべき惑星コーチとしての役割
#23日本を「惑星コーチ」として再定義する
セクション1:定義──国家の役割を"惑星コーチ"へ再定義する
国家=認知と物語の設計主体。日本が担える理由
  • 1-1. 国家=認知と物語の設計主体へ
  • 1-2. 日本が担える理由(精神性×IP×技術×実装力)
#24フィクションが現実を動かす──臨場感の科学
セクション2:フィクションが現実を動かす(臨場感)
ルフィは心の中に実在する。空想の臨場感。物語が行動を変える
  • 2-1. ルフィは実在しないが、確実に心の中に存在する
  • 2-2. 空想に臨場感を維持できる人類="リアル"を更新できる
  • 2-3. 物語が価値観・意思決定・行動を変える
#25ルフィが世界を変える日──ピースIPの型
セクション3:事例──ピースIPの型(ルフィを中心に横展開)
ワンピース/スラムダンク/鬼滅/もののけ姫/DB/翼
  • 3-1. 7作品の行動モデル分析
  • 3-2. J-POP/祭り(共同体を生成する物語装置)
#26認知戦時代の安全保障──文化という「心の盾」
セクション4:認知戦時代の安全保障──文化は"心の盾"になれる
認知戦の実態。文化外交。AI×文化×認知の協調設計
  • 4-1. 認知戦は世論・意思決定・社会秩序を狙う
  • 4-2. 文化外交=信頼・共感を先に作り、干渉耐性を上げる
  • 4-3. AI×文化×認知:協調設計
  • 4-4. AI時代の認知戦=情報×心理×社会工学の統合
#27実装ロードマップ──教育・外交・産業から始める
セクション5:実装ロードマップ──教育・外交・産業
認知科学コーチングの教科化。文化外交2.0。クールジャパンDX。インバウンド
  • 5-1. 教育:認知科学コーチングの教科化/文化を教材化
  • 5-2. 外交:共感OSの輸出(文化外交2.0)
  • 5-3. 産業:クールジャパンDX
  • 5-4. 産業:インバウンド="本物の日本体感"へ
#28星の叙事詩を、日本から始めよう
セクション6:終章──星の叙事詩を日本から始めよう
プラネタリアOSの世界実装。コーチングIPの普及。日本人の次の一歩
  • 6-1. "プラネタリアOS"の世界実装
  • 6-2. プラネタリアコーチングIPの普及
  • 6-3. 日本人の次の一歩

一人の認知を変える

note連載 #01 〜 #16

私たちの脳は、数万年前の狩猟採集時代に設計されたOSで動いている。気候変動、AI倫理、地政学リスク。惑星規模の課題に、旧式のOSでは対応できない。

星を動かす出発点は、まず自分の認知を更新すること。本書は認知科学コーチングの核心技法を、一つずつ手渡していく。

一貫するメッセージは「認知が先、現実が後」。努力の量ではなく、世界の見え方を変えれば行動は自然に変わる。しかもそれは根性論ではなく、設計と技法で実現できる。

日本の魅力で世界を元気に

note連載 #17 〜 #22

一人の認知が変わったら、次はそれをどうやって星に届けるか。その媒体として、著者が選んだのが日本文化だ。

文化は、使えば使うほど増える再生可能な天然資源である。石油やレアメタルと違い、共有されるほど価値が高まり、世代を超えて残る。本書はこれを「物語資本」と呼ぶ。

日本文化の根底にある精神性、和・間・空、八百万の神の万物共生、縄文アニミズムの「万物に魂を見る」感覚。これが、いま世界で急増するSBNR層(宗教に属さないが精神性を求める人々)が探し求めているものと驚くほど一致する。

そして本書は、日本のIP(アニメ・マンガ・ゲーム・伝統工芸・祭り)を単なる「娯楽コンテンツ」ではなく、人の認知を変える「コーチングIP」として再定義する。ワンピースが教える「仲間と自由」、鬼滅の刃が伝える「優しさと継承」、もののけ姫が問う「共存と畏敬」。これらはすでに、世界中の何億人もの心の中で認知の更新を静かに起こしている。

日本の魅力が世界を元気にする。それは感覚的な話ではなく、認知科学コーチングで説明できるメカニズムなのだ。

クールジャパンの次のフェーズは、「モノの人気」から「共感OSの設計」への進化である。データでファンを理解し、物語で心に触れ、体験で定着させる。この三位一体のサイクルが本書の提唱する「クールジャパンDX」の核心だ。

星を動かす

note連載 #23 〜 #28

一人の認知の変化が、日本文化という媒体に乗って、惑星に届く。

21世紀の国力は、GDPや軍事力だけでは測れない。認知資本物語資本が新しい柱になる。本書が提案する日本の新しい役割は「惑星コーチ」。答えを押しつけず、自らの実践と物語でインスピレーションを送り続ける存在だ。

日本は精神性・IP・技術・実装力の四要素をすべて持つ稀有な国であり、課題を抱えながらも前に進む不完全さこそが、コーチとしてのリアリティを与える。

そして最終章、本書はすべてを一人の日常に戻す。

ゴールに利他性を含めること。言葉を整えること。
文化を体験として語ること。周囲のエフィカシーを上げること。 「大丈夫、あなたならできるよ」。その一言から、星の叙事詩は始まる。

「一人の認知が、星を動かす」。
それはこの本の結論であり、
同時に、読者一人ひとりへの招待状でもある。

クールジャパンDXサミットとの交差点

物語資本・認知資本
IPの価値を「売上」ではなく「人の認知を変える力」で測る新しい指標
コーチングIP
2,300件超のIPカタログ(JAPAN IP CATALYST)が蓄積する日本の物語資源
クールジャパンDX
データ基盤 × IPコンテンツ × 体験設計という三位一体のサイクル
共感OSの輸出
5言語対応のIPプラットフォームを通じた、共感圏の設計的拡張
文化は心の盾
認知戦時代におけるソフトパワーの安全保障的価値
惑星コーチとしての日本
サミットが体現する「日本発の文化×DXビジョン」そのもの

本書は「なぜ日本のIPが世界の心を動かすのか」を認知科学コーチングで解き明かし、「それをどう戦略的に設計するか」を示した一冊である。

サミットの参加者にとっては、自分たちが関わるIP・文化・テクノロジーの仕事が、実は一人の認知から始まる惑星規模の変革につながっているという文脈を手渡してくれる。

SHINO(篠原好孝)
SHINO 篠原 好孝(シノハラヨシタカ)

Vpon Holdings株式会社 代表取締役社長 グループCEO
クールジャパンDXサミット 主宰 & 総合プロデューサー

1979年、東京都生まれ。学習院大学卒業後、LVMHルイ・ヴィトンジャパンに入社。マッキンゼーとの共同プロジェクトで店舗業務改善に従事し、「人の感情を動かすブランドの本質」を体感する。25歳で起業し、複数の会社を立ち上げた後、2014年Vpon JAPAN株式会社設立、2019年Vpon Holdings株式会社設立、両社の代表とグループCEOを兼ねる。「日本の魅力で世界を元気に。」をミッションに掲げ、クールジャパン産業100兆円市場の形成をビジョンとして目指す。2020年クールジャパン機構等から大型資金調達を主導。

クールジャパンDXサミットを主宰し、累計10,000名超が参加する日本最大級のクールジャパン×DXカンファレンスに育て上げた。「株式会社ニッポンプロジェクト」構想を掲げ、日本全体をひとつの共創体と見立てた産業横断のビジョンを推進している。

経営の傍ら、認知科学コーチングと日本文化の可能性を探究。社内報やサミットで「認知が変われば現実が変わる」をテーマに発信を続け、その集大成として本書を執筆した。毎日の習慣は、筋トレ、瞑想、読書、何もしない時間。

他著書:『THE SOUND 万物は音である。1人の経営者がたどり着いた宇宙のカラクリ』(Kindle)